フリーランス美容師

美容室の開業資金は最低いくら必要?具体的な金額、開業シミュレーションを元に解説!

1.物件取得費用

美容室の開業は、主にテナントを借りて店舗を構えることがほとんどです。

その物件に関わる費用を物件所得費用と言い、主に内訳は以下になります。

・前家賃→家賃1か月分

・店舗保証金→敷金 家賃1~12か月分

・礼金→家賃1か月分

・仲介手数料→家賃1か月分

もちろん、物件の広さや立地などで物件の相場は変わってきますが、開業資金のうち物件取得費用は保証金として家賃10か月前後の金額が必要になります。

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2.内装工事費用

美容室の物件契約が終了したら、次は内装工事をしましょう。

開業資金のうち半分近く、内装工事に費やすことが多いので工事のための資金は確保しておくことが必要です。

内装工事には天井や床、壁など、美容室の内装工事に加え、給排水や空調、電気、ガスなどの設備工事などもあるので忘れないようにしましょう。

美容室の場合、シャンプー台など給排水の多い業種のため、内装工事費用の約半分を設備工事に占めると言われています。

さらに、物件の種類や内装のこだわり、工事を依頼する業者によっても費用は大きく変動します。

居抜き物件であれば以前の美容室の設備をそのまま使えるため、工事費用を抑えることが可能ですが、スケルトン物件の場合、他の物件の場合に比べて費用は高くなります。ですが、全てをイチから作るため内装の自由度は広がります。

内装工事費用は約40万~50万円位を目安に見積もっておきましょう。

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3.美容器具・設備費

美容室の欠かせない美容器具は、設備数が多いほど費用に占める割合が大きくなります。

・スタイリングチェア

・シャンプー台

・鏡

・ドライヤー

・トリートメントやパーマなど機材

専門機材については、1台で幅広く対応できるものや要と別に特化したものがあります。

ご自身の美容室メニュー内容も踏まえ、適した機材を選びましょう。最初から専門機材を揃えるのが難しいと感じる場合は、リースを検討してみるのもよいでしょう。

費用としては、約100万~200万円前後は目安です。

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4.材料費

・シャンプー、トリートメント類

・カラー剤などの薬剤

・タオル

・イヤーキャップ

・クロスなど

メニューによって必要なものが変わってきますが、カラー剤・スタイリング剤などは、種類が多いほどお客様に合った細やかなサービスを提供することができます。

最初からすべて揃えるのは費用がかさみますし、需要のないものも出てくる可能性があります。

まずは必要最低限のものを揃えておき、自分の美容室に需要に合わせて少しずつ増やしていくのもよいでしょう。

仕入れ費用としては、30万~100万円位を目安に準備しておきましょう。

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5.広告宣伝費

美容室はオープン前の宣伝が非常に重要とされており、開業してから数か月の売上はこのオープン前の宣伝に左右されます。

新規オープンというだけでも人目を引くので、オープン前の宣伝はしっかり行いましょう。

・美容室のウェブサイトの作成、運営費

・広告掲載費

・予約アプリの利用費用

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6.運転資金

既に現在のサロンで顧客がついていて、開業後の売上が見込めるとしても運転資金は必ず用意しておきましょう。

・毎月の家賃、水道代、光熱費

・スタッフの給料

・集客、求人のための宣伝広告費

・ネット環境のための通信費

これらはサロンを続けていく上で毎月必ずかかってくる経費です。

さらにシャンプーやトリートメント剤、カラー剤などの消耗品や備品の買い出しなどの経費も必要になります。

固定費だけでも毎月お金はかかりますが、少なくとも3か月以上、美容室の打ち上げがゼロでもやっていける運転資金は残しておかなければいけません。

さらに、売上がなければ、自分の生活費もないわけですので無収入でも大丈夫なだけの生活費を美容室の開業資金とは別に用意しておく必要もあります。

美容室の経営はそう簡単ではありません。開業から軌道に乗るまで早くても半年はかかるという声が多くみられます。運転資金は最低でも1年分は確保しておくと安心して美容室を経営することができますね。

開業時に充分な運転資金を確保しておくことは、後々の資金繰りに困らないためにも必須と言えるでしょう。

開業資金のシミュレーション

・シュミレーション

開業資金のシミュレーション条件として

 坪単価        :2万円

 保証料+仲介手数料  :8ヶ月+1ヶ月の9か月分

 内装費        :40万円/坪

 美容器具       :150万円

 薬剤・美容商材仕入費用:70万

 薬剤・美容商材仕入費用:予測売上の20%

 運転資金       :予測売上の80%の3ヶ月分

 1人当たりの売上高  :65万円/月

 1客当たりの客単価  :6500円

坪単価:20,00010坪家賃:200,000
家賃:200,0009か月保証料:1,800,000
坪:400,00010坪内装費:4,000,000
美容器具:1,500,000美容器具:1,500,000
薬剤等仕入:700,000薬剤等仕入:700,000
売上:650,000必要経費80%520,000
520,0003か月分運転資金:1,440,000

開業資金合計:10,160,000

美容師が1人で独立した場合の売上

売上予測

営業日数:24日(隔週に連休有りの場合)

客単価:6000円

売上高月間客数1日客数
600,000100.04.17
700,000116.74.87
800,000133.45.56
900,000150.06.25
1000,000166.76.95
110,000183.47.64
120,000200.08.34

上記の表で客単価を6,000円の固定で計算しています。

この表を基に、1日8時間労働、1人当たり2時間の施術内容として、1日に施術可能な客数は約4名になります。

この場合だと、約60万円の売上高になります。売上を上げていくには、労働時間を増やして施術客数を増やしていくか、客単価を上げていくか、技術売上だけでなく店販売上をつくっていくかしかありません。

仮に100万を目標にした場合、1日約7人×24日営業 168人/月施術客数

客単価6,000円以上が必要になります。

美容室開業時の自己資本比率

自己資本比率とは、開業費用に割り当てられる自己資金の割合です。

自己資本比率は、自己資本/開業費用×100で表すことができます。

例えば、自己資本100万円で1000万円を借り入れると、100/1100×100=9%になり、自己資本比率は9%です。

同じ1100万円の開業資金であれば、自己資金を200万円で900万円の借入れにするほうが、自己資本比率が上がるのです(18%)

資金調達を考えるときには、開業費用のみではなく、自己資本比率にも注目しましょう。

融資・助成金・補助金を申請しよう

融資

融資はあくまで借り入れ金なので、いずれは返済が必要です。

金融機関などから融資を受ける際は、債務者に返済能力があるかが融資の審査で最も重要です。

そのため、いくら借りるかも大切ですが、どのように返済するのかもポイントになります。また、金利や期間、担保や保証人の有無など融資条件の確認も必要です。

・日本政策金融公庫

日本政府が運営する金融公庫なので、低金利で融資を受けられるのが特徴です。

美容室開業資金の借り入れ先として、最も一般的な調達先です。

日本政策金融公庫では、様々な種類の融資を行っていますが、美容室開業で利用できるおもな融資制度は以下3種類があります。

1.新規開業資金

2.生活衛生新企業育成資金

3.女性、若者/シニア起業家支援資金

低金利で融資を受けられることは新規開業時にとってメリットですが、日本政策金融公庫の融資審査に落ちた場合、再申請まで1年ほど間隔を空けなければならないので注意しましょう。

・その他

その他の資金調達として、制度融資を利用する方法もあります。制度融資とは、各地方自治体、各都道府県のし尿保証協会、民間金融機関の連携によって行われます。

信用保証協会は融資を受ける人の保証人のような役割をする公的機関で、事業者のスムーズな借り入れを可能にするため各都道府県に設置されています。利用するには保証料の支払いが必要です。

制度融資では、自治体が保証料の一部を負担してくれるなど、事業者が融資を受けやすい様々な環境づくりがされています。開業前後の美容室でも、以下のように多くのメリットがあります。

・保証付きのため金融機関で審査落ちした際でも融資を受けられる可能性がある

・保証により融資基準のハードルが下がる

・無担保融資や長期借入が可能になるケースもある

日本政策金融公庫から融資を受ける流れは以下になります

  1. 美容室を開業する地域を管轄する視点へ問い合わせる
  2. 必要書類の提出
  3. 担当者と面談
  4. 現地調査などの審査期間
  5. 融資決定
  6. 契約書返送、着金

助成金

美容室を開業する際に利用できる補助金・助成金もあります。

・創業助成金

対象:都内で創業(他一定要件あり)

金額:300万円~100万円(助成対象の経費の2/3以内)

・小規模事業者持続化補助金

対象:販路開拓や業務効率化に取り組む小規模事業者

金額:原則として上限50万円(助成対象の経費の2/3)

・IT導入補助金

対象:ITツールの導入を行う小規模事業者、中小企業

金額:40万~450万円(助成対象の経費の2/3以下)

具体的な補助金・助成金の種類は地域によって異なりますので店舗を構える予定の地域の商工会議所などに出向き、事業計画に応じて利用できる補助金・助成金について教えてもらいましょう。

美容室の開業を成功させるポイントとは?

店舗を持つかどうか考える

上記のように自分の店舗を持つ夢をもっている人もたくさんいると思いますが、店舗をもたないフリーランスという独立の仕方もおすすめです。

フリーランスとは美容室で正社員として働くのではなく、個人事業主として働く美容師のことを指します。

シェアサロンとは、「面貸し」とも呼ばれる美容室の間借り方法で、その自由度から、フリーランスの美容師を中心に人気になっているシステムのこと。

シェアサロンとは、美容室内で空いている席を貸し出し、利用者が美容室側に利用料金を支払う形態です。美容室としての箱や席を提供するのがシェアサロン(面貸し)になりますので、集客や薬剤については自己負担でやらなければいけません。

メリットとしては好きな時間、好きな日数働くことができるのでプライベートと仕事の両立がうまくできます。

また、正社員と違い、働けば働くほどお金を稼ぐことができるのでその点でもメリットだと言えるでしょう。

運転資金も考慮した開業資金を決める

開業してからもサロンを維持するための運転資金が毎月必要です。

・家賃

美容室は店舗ビジネスといわれている以上、テナントが絶対に必要です。

テナントが借用である限り、家賃は必ずかかってきます。

家賃は営業をしていなくてもかかるものです。営業日が少なくても家賃の値段は変わりません。1日の売上が伸びないのであれば、営業日を増やす、あるいは営業時間を増やすことも戦略のひとつです。

・広告費

広告費も毎月支払いが決まっている大きな経費です。広告媒体に掲載している以上、たとえ集客がゼロであっても毎月の掲載費はかかってきます。

全体の売上高に対しての割合も意識しましょう。売上に対する対比では5~10%が広告費の許容範囲であると思ってよいでしょう。

「広告効果があるか」「全体の売上に対して負担になっていないか」をチェックする必要があります。

・材料の仕入れ

材料費は調整ができるので、どれだけ材料を仕入れておくべきかはサロンの需要予測によります。

多くのお客様が見込める場合は、多く仕入れ、少なく見立てている場合には少なく仕入れます。

在庫の材料はサービスに変えないとただの経費です。開業でありがちなのが、初回に大量に発注してしまい、運転資金を減らしてしまうケースです。

逆に少なすぎると施術が出来なくなってしまうので気を付けましょう。

材料の発注は在庫コントロールが大切です。

運転資金のことも考えて、材料などの調整をしましょう。

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まとめ

美容室開業では平均して1,000万円の資金が必要ですが、良い条件に物件を押さえられればもっとコストを下げることは可能です。

それぞれの経費にはサロンの売上、利益につながる意味があります。それぞれ経費の意味や特徴を理解してうまく管理していきましょう。

また、フリーランスという働き方もあるのでフリーランスとして独立して準備しながら開業準備する美容師も多いそうです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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